生活習慣病からくる慢性腎臓病について

生活習慣病からくる慢性腎臓病について

生活習慣病と慢性腎臓病の関係

生活習慣病と慢性腎臓病の関係

生活習慣病と慢性腎臓病(CKD)は、切り離せない深い関係にあります。高血圧・糖尿病・脂質異常症・肥満などの生活習慣病は、慢性腎臓病の主な原因となっており、これらが重なるほど腎機能低下のリスクは高まります。
一方で、慢性腎臓病が進行すると、生活習慣病をさらに悪化させるという「悪循環」も生じます。腎機能が低下すると血圧のコントロールが難しくなり、高血圧がさらに腎臓を傷つける。糖尿病の治療薬が使いにくくなり、血糖管理が困難になる。
このような双方向の悪化が起きやすいため、生活習慣病と慢性腎臓病は「一緒に管理する」という視点が非常に重要です。当院では、内科による生活習慣病の管理と腎臓内科による腎機能の管理を同じクリニック内で連携して行っており、この悪循環を断ち切るためのサポートを提供しています。

慢性腎臓病とは

慢性腎臓病(CKD:Chronic Kidney Disease)とは、腎機能の低下や尿の異常が3か月以上続く状態の総称です。
現在、日本では成人の5人に1人が該当するとも言われており、2005年の約1330万人から2023年には約2000万人へと増加し続けています。
CKDの恐ろしさは、初期にほとんど自覚症状がない点です。腎機能はかなり低下するまで体のサインとして現れにくく、健診の血液検査・尿検査で初めて気づくケースが多くあります。
また、一度低下した腎機能は元に戻りにくいため、「気づいた時には進行していた」という状況を避けるためにも、定期的なチェックと早期介入が重要です。

なぜ生活習慣病で腎臓が悪くなるのか

腎臓は全身の血液を1日に150Lもろ過する臓器であり、血管が非常に多く集まっています。
そのため、血管にダメージを与える生活習慣病の影響を強く受けます。

高血圧と腎臓

高血圧が続くと、腎臓の細い血管に持続的な負担がかかり、腎硬化症を引き起こします。さらに、腎機能が低下すると塩分や水分の排出がうまくできなくなり、血圧がさらに上昇するという悪循環に陥ります。
高血圧と腎臓病は互いを悪化させる関係にあるため、早期からの血圧管理が腎臓保護において非常に重要です。

糖尿病と腎臓

高血糖の状態が長く続くと、腎臓の糸球体が障害されて尿タンパクが出るようになり、徐々に腎機能が低下していきます。糖尿病性腎症は、現在、日本で透析導入に至る最も多い原因です。糖尿病の方は腎機能の定期的なチェックが欠かせません。

脂質異常症と腎臓

血液中のコレステロールや中性脂肪が高い状態が続くと、動脈硬化が進行します。動脈硬化は腎臓への血流を低下させ、腎機能の低下につながります。高血圧・糖尿病・脂質異常症が重なることで、腎臓へのダメージはさらに大きくなります。

初期症状が少ないため注意したい病気

初期症状が少ないため注意したい病気

慢性腎臓病が特に注意が必要な理由のひとつが、初期にほとんど症状がないという点です。
腎機能が20〜30%程度まで低下して初めて、むくみ・倦怠感・食欲低下・尿の泡立ちなどの症状が現れることがあります。
症状が出た時点ですでにかなり進行しているケースも少なくありません。
以下のような状態は、慢性腎臓病が進行しているサインである可能性があります。

  • 顔や足にむくみがある
  • 疲れやすさ・倦怠感が続く
  • 尿が泡立つ・なかなか消えない
  • 食欲の低下・吐き気がある
  • 尿の色が濃い・赤みがかっている

ただし、これらの症状はあくまで進行してから現れるものです。症状がなくても、健診でeGFR値が60未満・尿タンパク陽性・クレアチニン値の上昇を指摘された場合は、早めの受診が大切です。

放置した場合のリスク

慢性腎臓病を放置した場合、腎機能の低下が進み、最終的には透析治療や腎移植が必要な末期腎不全に至るリスクがあります。
透析治療は腎臓の代わりに機械で血液をきれいにするもので、週3回・1回4〜5時間の通院が生涯にわたって必要になります。
また、慢性腎臓病は心臓病・脳卒中などの心血管疾患リスクも大幅に高めることが知られています。腎機能が低下するほど、心筋梗塞や脳梗塞による死亡リスクが上昇するとされており、腎臓病は「腎臓だけの問題」ではありません。
さらに、蛋白尿の量が多いほど透析に至るリスクが高くなることも明らかになっています。
慢性腎臓病は早期に発見し、進行を抑える管理を続けることで、透析導入を遅らせたり防いだりすることが可能です。

予防のためにできること

慢性腎臓病の予防は、生活習慣病の予防と大きく重なります。以下の取り組みが、腎臓を守るうえで特に重要です。

  • 血圧を適切に管理する(家庭血圧のチェックも有効)
  • 血糖値・HbA1cを定期的に確認し、糖尿病を予防・管理する
  • 減塩を心がける(塩分過多は血圧上昇→腎臓へのダメージにつながる)
  • 適切な体重を維持する(肥満は腎臓に負担をかける)
  • 定期的な尿検査・血液検査(eGFR・クレアチニン・尿タンパク)を受ける
  • 適度な運動習慣を続ける
  • 水分をしっかり摂る

これらの取り組みを「症状が出てから」ではなく「元気なうちから」始めることが、腎臓を長く守るカギです。

当院で行う診療

当院で行う診療

当院では、生活習慣病と慢性腎臓病を同じクリニック内で連携して管理しています。内科では高血圧・糖尿病・脂質異常症の管理を行い、腎臓内科では尿タンパク定量検査・eGFR・シスタチンC測定・エコー検査・CT検査を組み合わせた精密な腎機能評価を行います。経年変化も含めて腎機能をモニタリングし、変化があれば早期に対応します。
また、ヘルスケア外来では栄養・運動の個別アドバイスを通じて、生活習慣の根本的な改善をサポートします。特定健診では腎臓専門医によるエコー検査も実施しており、健診から継続的な管理へとスムーズにつなぐことができます。当院の院長は腎臓専門医・指導医として、透析にならないための予防医療に力を入れています。

佐世保市大塔町で慢性腎臓病が気になる方へ

佐世保市大塔町で慢性腎臓病が気になる方へ

佐世保市大塔町のみらいの葉クリニックは、生活習慣病と慢性腎臓病を専門的な視点で管理する診療を行っています。
「健診で数値を指摘されたが、どこに行けばいいかわからない」「生活習慣病があり腎臓が心配」「透析にならないために今からできることを知りたい」という方も、まずは当院へご相談ください。
生活習慣病と腎臓の状態を合わせて評価し、患者様の健康を長期的にサポートします。